Study
テクノロジーはアパレル産業をどう変えるか
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Published 11月 2017. Available in
ローランド・ベルガーは、アパレル業界に関する最新スタディ「テクノロジーはアパレル産業をどう変えるか。」を発表いたしました。本スタディでは、AI(人工知能)をはじめとするテクノロジーがアパレル産業にもたらすインパクトを国内外のケーススタディと共に紹介した上で、国内アパレル市場の今後、および従来型の国内アパレル業界が再興するために求められる要件を分析いたしました。
【要旨】
2017年10月最新の国内衣料品消費の市場規模は、2016年の市場規模は9兆6,500億円となり前年比は0.5%ながら微増となっている(繊研新聞社調べ)。この微増という結果に違和感を覚える方々も多いのではないだろうか。昨今アパレル業界を取り巻く論調は厳しく、服が売れないに代表されるネガティブワードがメディアを賑わしているからである。
しかしながら、詳しく中身をみると総合系アパレルに代表される旧来型アパレル企業や百貨店が属するミドルアッパー市場の低迷が、報道で過度にフォーカスされている感は否めない。確かに、少子高齢化と共に個人の衣服に対する支出額は減少しているのは事実だ。しかし、一方、旺盛なインバウンド需要、本物志向とメリハリ消費の拡大、スポーツ・アスレジャーの浸透、若年層のデジタル化等のうねりはアパレル市場の中で新たな成長領域も生んでいる。当該市場に強いブランドや企業は好調だが、その中には多くの外資系企業が含まれており、成長の恩恵を享受できている日本企業は限定的であることが、不況報道が先行する実態だ。
このように旧来型の国内アパレル企業が新しい成長領域を捉えきれない要因として、テクノロジーの活用に遅れをとっていることがある。