Article
建設・住宅セクターの未来

建設・住宅セクターの未来

2025年10月14日

日本発のガラパゴス建設テックが、グローバルビジネスを席巻する

Future of construction and housing sector

スマイルカーブ化が進む建設バリューチェーン(VC)

他産業同様に、建設バリューチェーンのスマイルカーブ化が一層進み、最上流から全体をデザイン・コントロールする総合デベロッパー、最下流で顧客ストックを握り手堅くアフター収益を取り込むメンテナンス・リフォームプレイヤーのプロフィットプールが拡大基調にある。その結果、バリューチェーン上の川中に位置する施工業者や機器サプライヤーらは、自らのポジションを上流ないし下流に舵を切り始めた。

Future of Construction and Housing Sector in Japan

建設プレイヤーの「製造業化」と「コト創造」が未来を左右する

新規着工件数・床面積が伸び悩む日本の建設・住宅セクターは、慢性的な労働者不足にも直面している。また、構造物・インフラの老朽化も深刻な状況だ。世界的に見ても、この傾向は顕著であり、課題先進国だからこその進化を遂げつつある。

国土交通省“i Construction 2.0”でも謳われているような、建設現場におけるオートメーション=「工場化」の取組は、日本が世界に先駆けてリードしてきているし、日本のお家芸とも言える木造建築の分野では、大手がハウス「メーカー」として製造業としての技術を蓄積・強化してきた。

建設ストックとの設置面積という観点でも、他先進国に比して、ヒューマンタッチなソフト的な繋がりも保ってきたからこその「コト創造」的なアフターサービス展開余地が多く存在し、オーナーに価値を産み出すソリューション・サービスを着実に開発・展開できている。

実際のプレイヤー動向を踏まえると、大きく4つの将来的な勝ち筋が存在していると整理できる。

Future of Construction and Housing Sector in Japan

日本発のガラパゴス建設テックが世界に飛躍していく潜在力は十分にある

ガラパゴス化してきた日本建設市場で培ってきた技術・トレンドが、課題先進国であるからこそ、タイムマシン的に他先進国で通用する可能性が高まってきている。要素技術を紐解くと、数多くの国内建設テックが有望と目されており、他産業の二の轍を踏まないうえでも、単に技術を輸出する発想ではなく、グローバル市場で勝てるビジネスに昇華させていくことが肝要だ。

スタディ全文

本スタディ(レポート)のダウンロードをご希望の方は、下記フォームにご記入の上「送信」ボタンをクリックください。

五十嵐 雅之
シニアパートナー
東京オフィス, 東アジア
+81 3 4564-6660