乗用車・商用車

乗用車・商用車

トップティアコンサルティングファームとして、弊社の目標は、自動車業界の変革を新たなモビリティの世界へ導くことです。

お客様の支援内容―経験豊富なコンサルタントが乗用車、商用車、オフハイウェイ車のOEMとサプライヤーにオーダーメイド型ソリューションを提供します。弊社のモビリティコンサルティング・サービスは、戦略、ビジネスモデル設計、オペレーション、業績向上、合併・買収(M&A)、サステナビリティなど、幅広く重要課題に対応します。弊社のアプローチは、包括的フレームワーク「Triple Transformation」を中核にしています。

OEMの新たなモビリティプレイヤーへの変革

MADE(シェアードモビリティ、自動運転、デジタル化、電動化)が自動車業界に破壊的変化をもたらし続けています。特に電動化はこの1年で劇的に加速しています。地方自治体や国からはICE(内燃機関)車を1~2の製品サイクル後に全面販売禁止にするという発表も相次ぎました。

また、BEV(バッテリー電気自動車)を専業とする新興のOEMの株価が急騰し、多くの場合、その額は多くのレガシー企業を上回っています。熱狂はある程度落ち着いたものの、レガシーOEMの主な課題は解消されていません。新興のスタートアップ企業とは違い、四半期ごとに期待される利益を出すのと同時に、未来に対応できるように現行の中核事業を変革にし、イノベーションにより将来にわたって利益を生む、次のビジネスモデルを構築する必要があります。

弊社はレガシーOEMがこの前例のない難局に対処できるよう支援し、現行の中核事業を最適化して未来に対応するための戦略を策定すると同時に、長期的な事業の存続と未来の成長を実現します。

EVにおけるブランド、差別化、製品戦略の定義

人口動態、社会構造、テクノロジーのトレンドが、製品の仕様・機能、顧客体験、所有車両に対する顧客の期待に変化をもたらしています。新興OEMも既存OEMも、ブランドの位置付け、主な差別化要因、それらを製品、サービス、顧客体験全体に反映する方法を再定義しています。

弊社は、新興のスタートアップ企業と既存OEMが競合に対する持続的差別化を実現し、進化し続けるため、顧客の期待に応えるブランドおよび製品・サービス戦略を定義する支援をしています。

MADEによる破壊的変化に対応するためのサプライヤーのポートフォリオ再編

テクノロジーの進化が、従来のサプライヤーのビジネスモデルに急激な破壊的変化をもたらしています。例として、広範なICE関連製品に対する資本市場からの強い圧力や、カー・エレクトロニクスにおけるソフトウェアとハードウェアの分離調達が挙げられます。一方で、大きな機会も生まれています。

自動車のソフトウェアはその好例で、新たな製品やサービスのポートフォリオを構築することで、従来の「ソフトウェアとハードウェアのバンドル」モデルよりもはるかに高い収益性を見込めるビジネスモデルのチャンスが、サプライヤーにもたらされています。同様に、電動化により、これまでOEMが独占してきたパワートレインシステムのシェアを、サプライヤーが拡大する機会も生じています。

また、コネクテッドカーの急成長により、モノ売りとは異なるサービスビジネス(product-as-a-service)や、ファンクションオンデマンドという新しいモデルが実現します。それにより、サプライヤーがOEMと共により深い価値創出に携わることが可能になっていきます。

商用車OEMの位置付けの課題克服

商用車とオフハイウェイ車の市場変革が本格化しています。電動化、燃料電池、自動運転、コネクティビティなどが組み合わさることで、OEMとサプライヤーの機能、テクノロジー、プロセス、ビジネスモデルに未曽有の変化がもたらされています。顧客にサービスを提供する、新しく革新的な方法により、企業は製品単体の提供から、製品とサービスの一体提供に移行するでしょう。

また、パートナーも含めたエコシステムとの統合能力やその中における機動性が、今後重要な差別化要因になるでしょう。弊社は、不確実な未来に対するお客様の計画を支援し、堅牢な戦略を策定し、業務モデルの変革を推進し、未来の成功を実現します。

ソフトウェアの課題解決

自動運転、現実世界とデジタル世界をシームレスに行き来できる車内デジタルイマージョンなど、ソフトウェアベースのサービスは、OEMにとって自動車そのものよりも重要な差別化要因となっており、新たな収益を生み出しています。高性能コンピューティング(HPC)を使用する一元化されたゾーン型E/Eアーキテクチャーは、マイクロサービス・ソフトウェア・アーキテクチャーの基盤であり、ドメイン間でマイクロサービスをスケーラブルかつアップグレード可能なものにします。これらは、ハードウェアコンポーネントのさらなる標準化とオープンソース・ソフトウェア・コードの使用によって、コストを削減します。ソフトウェア主導で定義される車両(SDV:Software Defined Vehicle)に向けた変革には、業界全体の変革が必要です。弊社は以下の革新をサポートします。

  • テクノロジーの深い専門知識を活かし、OEMが組織、プロセス、サプライヤーとの関係を再定義できるよう支援します。
  • OEMは差別化要素を内製し、半導体企業は上流部門を統合し、ハイパースケーラーのテック企業は自動車業界に参入しています。また、大手E2MS企業はコモディティ・ハードウェア・コストを大幅に削減しており、従来のE/Eサプライヤーのビジネスモデルが時代遅れになっています。弊社は、サプライヤーがソフトウェア、IP、サービスを事業化する新しいビジネスモデルを定義できるよう支援します。
  • 革新的なテック企業が参入しています。弊社はこのような企業の市場進出戦略を定義し、有望な投資家に自社のテクノロジーと競争優位性を説明し、新規資金を獲得できるよう支援します。
  • 弊社はパートナーの協力を得てソフトウェア開発を最適化し、ソフトウェア開発効率を測定するデジタル・ツールを導入します。

循環型のバッテリーバリューチェーンマネージメント

バッテリー技術革新により、BEVは増大し続けるCO2排出量削減圧力に対応するために欠かせないソリューションのひとつになりました。これにより、バッテリー市場は今後10年間で10倍に拡大する見込みです。OEMが競争力のある車両を提供するには、サステナブルな方法で生産され、且つ最も経済的なバッテリーのセルおよびパックが不可欠です。

バッテリーのサプライチェーンは、OEMのEVビジネスにおけるアキレス腱となりえます。生き残るには、マイニングを含めた上流の協業・統合まで視野に入れた供給確保策とサプライチェーンの全体コスト最適化が重要になります。小規模OEMに安定した価格で完全なソリューションを提供するバッテリーメーカーも同様です。価格圧力で追い込まれるのを回避するため、CAMサプライヤーは顧客との緊密な連携および安定価格での原材料調達が必要になります。

バッテリーのリサイクルチェーンを完結させることで、供給状況が改善し、さらなる価値を生む機会が開かれます。弊社は次のような支援を行います。

  • OEMのサプライチェーン、パートナーシップ、およびバッテリーコスト削減戦略
  • バッテリーサプライヤーの事業拡大のための資金調達、国際標準の動向把握と早期適合戦略、プラント新設とプロセスの最適化
  • バッテリーパック事業におけるOEMなどの企業の位置付け
  • CAMサプライヤーとマイニング企業の市場参入、提携、および価格設定戦略

生産とサプライチェーンのフットプリント再考

多くのOEMの生産およびサプライチェーンの構造は、市場毎に異なる特定製品が高く受け入れられ、それらがその市場で生産されていた時代に由来しています。

現在、市場は一変しています。需要構造は変化し、製品は従来よりもはるかに多様化しています。その結果、生産は非常に複雑かつグローバルになっています。急速に変化する需要に対応するため、部品と完成車は効率的なジャストインタイムのサプライチェーンに基づき、世界中で出荷されています。しかし、こうしたサプライチェーンは物流コストの増大とチェーンの脆弱性を伴います。さらに、サステナビリティとCO2排出量の目標が、グローバルな生産ネットワークできわめて重要な位置づけとなっています。

ではモビリティ関連企業はどのように対処すべきなのでしょうか。弊社はこの課題に対処するため、グローバル生産ネットワークの主要要素と現行のOEMおよびサプライヤーの体制を分析するためのフレームワークを開発しました。分析結果からもたらされる示唆と具体的な提案が、議論に新たな視点をもたらします。

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